今回も陳満咲杜さんのGMMA関連本をレビューしたいと思います。
タイトルは『基本にして最強 GMMA+RSI 二刀流FX』。
ただし一応当ブログで紹介した同著者の他のGMMA本にもある「鯨」と「鰯」、「トビウオ」、「キャシュロット」、「鰯食い」などのGMMAについての見方や手法も出てきますが、この本ではGMMAと組み合わせた場合のRSIの使い方についての解説がメインとなっています。
通常日本のFX界隈でRSIと言えば、買われ過ぎ、売られ過ぎを示す指標で、逆張りのためのインジケーターとして使われるのが一般的で、トレーダーによっては単独で逆張りエントリーのサインとして見る場合もあるようです。
しかしこの本ではそうした見方は取らず、GMMAなどのトレンド系指標とセットで使用し、むしろ「トレンドを判断する指標」、トレンドの「勢い」を測るためのインジケーターという捉え方をしています。
なんでも陳氏によれば、海外ではそうした使い方の方が通常なのだとか。
その上でメインツールはあくまでトレンド判定のインジとしてのGMMAですが、GMMAを補強してトレンド方向の判定や押し目の判定をする指標としてサブインジ的にRSIを使う手法が紹介されています。
ですのでサブ的にRSIを使うといっても、よくある長期足のチャートで長期のトレンド方向を判定し、短期足チャートのRSIで30以下で買い、70以上で売るといった短期逆張り的にタイミングを測ってエントリーの判断に使うというやり方ではないです。
そうではなく、RSIの中央値の上下でブルベアのトレンド判定をしたり、じかにトレンドラインを引いてブレイクアウトの判断に使用したり、ダイバージェンスやリバーサルを見てトレドの継続や押し目の判定をしたり、ボリバンとRSIを同時にサブチャートに表示させて使ったりといった、既存の「普通」のRSIの使い方に慣れている人からしたら目から鱗の手法が目白押しとなっています。
一読して思ったのは、他の陳氏のGMMA本同様チャート事例も豊富で、どういう場面でGMMA+RSIの二刀流の手法を使っていくのかが分かり易くまとめられているということ。
ただリバーサルとダイバージェンスの違いは少々分かりにくかったので、再度読み直してみようかと思ってます・・。
私自身もGMMAにオシレータを組み合わせてトレードしますが、オシレータに関しては今のところMACD派で実はRSIはあまり使いません(EAは別ですが)。
ですがMACDにも応用できそうな手法もいくつか出てきますし、ライン引いてからのエントリー判断なんかは既に取り入れてたりもします。
既存の「通常の」オシレータの使い方しか知らないという方には、是非手に取って欲しい本だと思います。