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新NISA 投資の本

【投資本レビュー】『図解 新NISA制度 投資初心者でもよくわかる!現役銀行員・証券アナリストが教える 2024年 税制改正対応版』

新NISA制度について知りたいと思い、分かり易そうな本がないか探していたら、kindleunlimitedにも対応したこちらの本を発見しました。

早速読んだ感想を書いてみたいと思います。

本書の著者は職業が銀行員で証券アナリストの資格を持ち、仕事で投資運用の部署にいたこともあるといういわば投資の「プロ」。

しかし本書は難しい言葉は使わず、平易な文章でとても読み易く書かれていますし、章ごとに「まとめ」が入るのも分かり易いです。

そんな本書の前半部分は、新NISAについての解説。

まず第1章で新NISA制度のポイントが7つの基本ルール(例えば枠は1800万円までとか売却益や配当金に税金がかからないとかetc)にまとめられています。「ハコ」(NISAの投資枠)の図を使って分かり易く解説されていますので、手っ取り早く新NISA制度について知りたい方はここを読むだけでも概要が掴めます。

第2章は「ベスト5」の形で、新NISA制度のメリットが解説されています。ここでも図や具体例をあげつつ平易な説明がなされています。

と、ここまでは他の“分かり易いNISA解説本”と大差ないのかもしれませんが、ここから著者の経験も踏まえた独自の主張が入ってきます。

第3章は、24年の新NISA制度開始を受けて23年一杯で使えなくなる旧NISA制度について、じゃあ23年度中に旧NISAの枠をどう使うかという話で、要は使える枠は使ってしまおうということなんですが、3つある旧NISAの枠のうちどれを優先すべきかとか、新NISAにないジュニアNISAの枠の活用の話なんかは参考になる方も多いはずです。

第4章は新NISA制度を踏まえ、これをどう活かしていくかという話です。新NISAの総枠、1800万円を最終ゴールとして埋めることを意識すべきという話や、お金が必要となった時に貯金と新NISA、NISAをどの順番で取り崩すのかという話など、ここも参考になります。

そして資産形成シミュレーションの事例を挟んで最終章。ここでは「資産を増やす」投資のための金融商品(株式型の投資信託)、「資産を守る」投資のための金融商品(分散型の投資信託)について、それぞれ具体的な投資信託の商品がいくつか紹介された後、第3の投資目的として「今を楽しむための投資」=株主優待狙いの個別株への投資が扱われます。

なるほど自分も株をやっていた頃は、株主優待の商品が家に届く時にワクワクしたものですが、そういう意味で優待目的での株式投資は確かに「今を楽しむため投資」というのはその通りだと思います。

ここでも著者おすすめの優待株の銘柄が挙げられていて、勿論その銘柄自体も参考になりますが、「優待利回り」を基準に何株買えばいいのかといった考え方や、その企業の近年の業績や財務状況についの見方など、それ自体も非常に勉強になりました。

ということで、銀行員の方が書かれているということもあって、とにかく分かり易いしポイントが掴みやすい本でした。

新NISA制度やNISAの活用法について分かり易い本を探している方には勿論、NISA枠を使って株や投資信託に投資してみたいけどどんな銘柄を買えばいいかわからない、という投資初心者の方にもおすすめできる本だと思います。

 

 

 

 

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